オーダーメイド長財布
キャッシュレス時代に逆行する、200万円入るお財布!!
こんにちは。
日常生活ではキャッシュレス化が進んでいても、仕事上の取引では現金を使用しているという人は多いはずです。
今回のオーダーも仕事上で多くの現金を持ち歩く事が多いという方からのご依頼で、200万円とカード18枚と小銭が入るお財布が欲しいと相談いただきました!
たしかにこの仕様の長財布は市販ではまずないと思います。
それではデザインを決める過程のポイントを含めて紹介していきます。
工程ごとの写真は撮っていなかったので、こちらから製作動画を見てください!
一度文章を読んでから見ていただくとより楽しんでもらえると思います!
それでは早速、
①200万をいれるためのメインポケットについて、通常の通しマチ付きの長財布は、だいたい100万円程度であれば入れる事ができるので、その倍の大きさのマチが必要。
②カード18枚を入れるためのポケットについて、通常は12枚分のカードポケットが一般的なので、どこか使いやすくて邪魔にならない場所に+6枚分のポケットが必要。
③内容てんこ盛りのお財布の中で小銭入れをつける位置。
①について、
新札で100万円が約1センチの厚さなので、単純に2センチのマチで大丈夫そうに思うのですが、
一度使用したお札は思いのほか嵩張ので新札でない状態での200万は2.5センチくらいの厚さになります。なので、最低で2.5センチ以上のマチ幅。
②について、
セキュリティ面も考えて、なるべく見えづらい位置でこぼれ落ちる心配がない箇所を考える。
外側にカードはやはり不用心なので、内側で設置できそうな場所はメインポケットの内側。
③について、
小銭入れは内側につけてほしいという要望をもらっていたので、これもメインポケットの内側に配置。
つまり、①②③全てをメインポケットに集約する結果になりました。
少しでもすっきりさせるために、小銭入れとカードポケットは一体化させて小銭入れの前面背面に各3枚のポケットを配置します。
この1パーツで厚さが約5mmなので、小銭やカードを入れた際の厚みを考慮して①で決定したマチ幅を+10mmの3.5センチにします。
これらが決まれば後は全体のバランスを整えて、作っていきます。
紳士革小物は割と薄く作られている事が多い、というか薄いのが素晴らしいという風潮が少しあります。
これはあくまでクラシックなジャンルのお財布に限ったことで、全般ではありませんが。
僕も普段は厚いものよりは薄いものを作る事が多いです。
ただ、今回は内容量もたっぷりの財布なので、中身を入れた時の重量などを考えるといつも通りの薄さだと少し安心感に欠けると思い、パーツごとの厚みなどを調整し、お財布本体の革も通常1.5mm程度のところ2.5mm程度まで厚くしました。
そうすることで耐久性も向上し、中身をたくさん入れた際の型崩れも防ぐ事ができます。
ここまで読んでいただいてから動画を見ていただくとより細かいところまで楽しんでいただけるかと思います。
こうして、細かい要望に基づいて表面的なデザインだけでなく使い心地までをデザインできるのがオーダーメイドの一番の魅力です。
僕も、これまでの多くの方からのご依頼でいろんな事を勉強させてもらいました。
そうして増やした引き出しをアウトプットする最高の場所がオーダーメイドだと思っています!
今はみんなと同じものという考え方は主流ではなくなってきている感じがします。
少し冒険して自分のこだわりを表現してみようかなと企んでいる方、是非お気軽にご連絡くださいね。
相談だけでも構いませんので!